オンラインショップの開設を今すぐ始めたいとお考えでしょうか。実際の開設手続きに移る前に、開業する準備を一つ一つ進めていきましょう。ここからしっかりした事業計画を立てることができます。これはビジネスを一から構築していく上で、重要な資料になります。融資を依頼したり、投資家をひきつけたりする必要がある場合、事業計画書は投資家からまず見直しを求められるようものです。
事業計画書を作成すべき理由
ドロップシッピングモデルには事業準備をする必要なく始められるというある種の幻想があります。しかし実際は異なります。設立コストが低く、より手の届きやすいビジネスモデルではありますが、ドロップシッピングストアの設立には、事前のリサーチが必須です。
事業計画書を書くメリット:
1. ドロップシッピングビジネスの青写真を作る
この青写真は、地図やGPSのように、大きく道を逸れることなく、事業を進めていくのに役立ちます。事業計画書が、設立するまでの各ステップと、開始してからの流れをサポートしてくれます。ビジネスが実際に始まってからでも、既に計画を終えていれば、さほど大変に感じることはないでしょう。
2. 潜在的な問題にスポットを当てることができる
ドロップシッピングビジネスを始める際に必要となる主要部分の計画を進めていくと、徐々に問題が潜んでいることに気が付きます。こうした問題は恐らく、見落としたり、過小評価していたりしたようなものでしょう。事前に計画を立てることで、問題に注意を向けることができ、望ましくない問題の発生を事前に防ぐことができます。
3. 事業目標を達成するためのタイムラインの作成に役立つ
マイルストーンに達成するのに、どれくらいの時間がかかるかを大体知っておくと、プロジェクトに取り組みやすくなります。事業計画は、ビジネスの構築と運営をより管理しやすいステップに分解し、その中で目標を立てていきます。
4. 経費が目算できるようになる
どのようなビジネスであっても、ドロップシッピングストアを利用する際には、いくばくかのコストがかかります。広告費用やウェブホスティングコスト、ドメイン名の支払い、またドロップシッピングサプライヤープログラムへの加入費用は、全て発生する経費になります。どのくらいの経費がかかるのかを予測しておくと、予算の計画に役立ちます。
5. 事業計画の策定は、思ったほど大変なことではありません
一見すると、事業計画書の策定は骨の折れる作業に思えるのですが、実際に完成してみると、時間をかけて作成したことに感謝したくなるはずです。標準的なテンプレートを使用して、事業に必要な分野に対応できるようまとめていきましょう。箇条書きにすることで、内容を簡潔にでき、時間を節約することができます。
事業計画のテンプレート
事業計画概要(要旨)
事業計画の全てを記載したアウトラインである
ミッション・ステートメントと目的、製品説明、会社の所在地、会社役員構成、財務の概要が含まれていなければならない
概要と目的
1年後、5年後にドロップシッピングビジネスで何を実現したいかを書く
目標は簡潔に、SMART(具体的、測定可能、達成可能、現実的、期限のある)に従ってまとめること
製品
オンラインショップで販売する商品の詳細
どこで販売商品を調達すればいいのか、誰をサプライヤーとするか
あなたの商品カテゴリーはどうするか、1~5年以内に拡大する予定か
あなたの商品の卸売り価格はいくらか、そこから、どのくらいの利益率を設定するつもりか
商品をどのようにカスタマーに提供するか
あなたが直面する可能性のある課題は何か、新型コロナウィルス感染症やBrexit(ブレグジット)がフルフィルメントセンター(発送センター)からの発送に影響を与えるか
マーケティングプラン
市場調査
市場の状況やニッチ商品の市場の成長予測、カスタマーの支出額、eコマースの市場規模といった統計を知る
SWOT分析:選択した市場の強み、弱み、機会、脅威に関する主な情報を網羅する
競合他社のレポートを作成:直接および間接的な競合他社はどこか
あなたのターゲットオーディエンスはどういった層か。ターゲットにしたカスタマーの年収、年齢、性別、場所をプロフィールに表すこと
マーケティング戦略
ターゲットカスタマーへのマーケティング計画を詳細に記載する
ソーシャルメディア、ウェブサイトブログ、eメールマーケティング、オンライン広告、検索エンジン最適化(SEO)、有料検索エンジンマーケティング(SEM)、リファラルマーケティングなど、どのオンラインマーケティングチャネルを使用するかを選ぶ
これらのチャネルを利用することで、どのような売上が見込めるか
マーケティングの7つのP :Product(製品)、Place(場所)、People(人)、Packaging(見せ方)、Promotion(プロモーション)、Process(プロセス)、Price(価格)について考えてみましょう。
マーケティング計画の目標とマイルストーン
マーケティング予算額
マーケティングと広告の取り組みをどのように確認し続けるか
運用計画
ドロップシッピングビジネスの運営を手伝うスタッフを雇うかどうか
今後5年以内に事業が拡大した場合、より多くのスタッフが必要になると予想するか
税金、保険、法律の規制がどのような影響を及ぼすか
マネジメントチーム
最初は一人で事業を行うか、それともパートナーと一緒に行うか
マジメントチームには誰を配置するか
給与はいくらに設定するか
財務分析
キャッシュフロー計算書を含む
営業予算
損益計算書
貸借対照表(資産及び負債)
損益分岐点分析
個人的な生活費用(生活するために、ドロップシッピングビジネスで月にいくら稼ぐ必要があるのか)
まとめ
事業計画書が完成したら、eコマースストアを始める際に、いつでも参照できるようにしておきましょう。事業計画書は「生きた文書」であると考え、今後数年間、事業運営を進めるにあたり、必要に応じて編集していきます。
関連記事:
自分の事業に適したドロップシッピングビジネスの見つけ方
ドロップシッピングの返品ポリシーを作る方法
ドロップシッピングストアを宣伝するための効果的な5つの戦略